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「中学生による復興と伝承のセミナー・高知県開催」

令和元年8月6日(火)、仁淀川町中央公民館(高知県仁淀川町)にて、「中学生による復興と伝承のセミナー・高知県開催」を開催しました。

主催:
一般財団法人ワンアース
開催日時:
令和元年8月6日(火)9:00 ~ 12:00
開催場所:
仁淀川町中央公民館(高知県仁淀川町)
参加団体:
宮城県気仙沼市立大島中学校、高知県仁淀川町・町立仁淀中学校・同池川中学校
参加人数:
95人(仁淀川町立仁淀中学校54名、仁淀川町立池川中学校38名、副町長ほか町職員3名)
事業内容:
■ 事業の背景・目的
【概要】東日本大震災の記憶と教訓、そして復興に関わる中学生主体のユニークな取り組みを伝えるために、宮城県気仙沼市立大島中学校の生徒代表らが(南海トラフ地震津波に備える)高知県を訪問し、仁淀川町の全中学生参加のもとセミナーと交流を行った。
【背景】東北地方最大の有人離島であった気仙沼大島は、東日本大震災当時、島が二つに分断するほどの大津波を受けた。2019年4月7日、本土との間に悲願であった橋が架かり、復興の新たなステージを迎えた。一般財団法人ワンアースは、津波到達点上に長命で巨大化する特殊な桜(宇宙桜)を植え、復興と伝承のシンボルとする「きぼうの桜」事業を東北全域で進めているが、気仙沼市立大島中学校には「きぼうの桜第一号」として2012年3月に宇宙ひょうたん桜(苗元・高知県仁淀川町)が植樹され、以後、中学生たちの手で大切に育てられ、樹高7mにまで成長した。
 中学校のカリキュラムには「総合的学習の時間」があるが、この中で(本土との間に橋が架かる変革期ということもあり)、30年後のふるさと大島の創生を考えることになった。中学生たちは、学校の自慢の宝物である宇宙桜を活用したいと思い、未来に残せる景観デザインを考えた。どの地域でも言えることだが、こと大島では大人たちが中学生を大事にしている。中学生もそれにこたえ、ボランティアや地域活動に日々貢献し、顔の見えるお付き合いをしている。学校が島内に配る「便り」に載った中学生の活動が島の有力者らの目にとまり、県と地域の話し合いの中で、中学生の景観デザインを採用しようということになった。
 本事業では、「新しい東北」連携セミナー制度を活用し、中学生自身が、このユニークな取り組みを発表するべく、恩義ある苗元・高知県仁淀川町を訪問した。仁淀川町の全面協力のもと、町内中学校の全生徒が参加するセミナーを開催することが出来た。
■ 発表内容・質疑応答
1) 開会挨拶 (片岡廣秋仁淀川町副町長)
2) 本事業の背景説明(説明者:一般財団法人ワンアース代表理事 長谷川洋一)
 2008年、仁淀川町に宇宙桜が誕生した経緯と、震災直後の2012年に気仙沼・大島中学と仁淀川町のご縁が誕生した理由などが説明された
3) 大島中学校代表挨拶(宮崎明雄大島中学校長)
4) 東日本大震災被災と復興の状況と大島中取り組みの概要(説明者:高橋理絵教諭)
 震災以来の復興における中学生たちの活躍ぶりのアウトラインが説明された。2019年4月に本土と島を繋ぐ架橋が完成し、2020年頃までに島の新しい玄関口としてウェルカムターミナルが造成されることになった。そのウェルカムターミナルに中学生たちがもう1本の宇宙桜を植えることを発案し、同案が県に採用されたこと、など。
5) 中学生による島の復興への参画と復興後の景観デザインの提案について(発表者:吉野桃愛、村上琉斗、水上風花)
● 気仙沼市および大島中学校の紹介
● きぼうの桜(宇宙桜)を活用した復興活動の説明
 生徒たちが考案した島の新しい景観デザインの紹介および宮城県との調整経緯の報告。2012年に仁淀川町から贈呈された文化財「きぼうの桜(宇宙桜)」を大きく育てた中学生たちは、これをなんとか活用して島の復興のシンボル、そして集客に繋げたいと考えていた。本土との間に橋が完成し、ウェルカムターミナルが建設されることになったが、故郷の新しい顔を自分たちで作りたいと考えた中学生たちは、自分たちの宝物である きぼうの桜をシンボルツリーに据えた緑地デザインを発案し、これを文化祭や「きぼうの桜サミット」等公共の場で発表し、河北新報等でも大きく報道された。この実績が県の目にとまり、ウェルカムターミナルの緑地デザインとして正式に採用された。
● 宇宙ひょうたん桜(さらに1本)贈呈のお願い
 中学生たちが提案した島の景観デザインを完成させるためには2012年に中学校に植えられた宇宙桜を移植するのではなく、新しい宇宙桜を仁淀川町から贈呈してもらう必要があることが説明され、贈呈のお願いに係る口上が読み上げられた。
6) 仁淀川町中学生(仁淀中、池川中)からの発表
● 両校校長挨拶、両校生徒代表による町および各学校の紹介 など
7) 文化交流
● 気仙沼市・大島中学、仁淀川町・池川中/仁淀中による「鳴子踊り」交歓
8) 仁淀川町民との意見交換(モデレータ・ワンアース長谷川洋一)
● 東日本大震災を契機に結ばれた縁を大切にし、これ一回で終わらせることなく交流を続けたい、という意見が両市民から多数出た。
● 片岡副町長、竹本教育長らも含めた協議の中で、具体的には仁淀川町の中学生による気仙沼訪問を含めた双方向で持続的な交流プログラムを前向きに検討していくことになった。
9) 宇宙ひょうたん桜の目録贈呈(片岡副町長→大島中学代表へ)
● 中学生たちの発表および宇宙桜贈呈の依頼を受ける形で、宇宙ひょうたん桜苗の目録が、片岡廣秋・仁淀川副町長から大島中学校代表者らに手渡された。
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セミナーでの中学生発表の様子

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大石弘秋 仁淀川町長に、宇宙桜贈呈の依頼書を提出する大島中学代表ら

今回の事業の成果:
東日本大震災の記憶と教訓を東北以外の地域で(震災を知らない/南海トラフ地震・津波のリスクがある)高知県に伝えることが出来た。
被災地の中学生らにとっては、震災復興に於ける自身らの活動を自身の言葉で、他地域の首長や市民らに説明する舞台が与えられた。中学生にとってはたいへんな緊張の連続であったが、中学生でも大人の社会に意見し、これを動かすことが出来る、という実感が得られたことが大きな成果であったと言える。今回は仁淀川町の三役・教育委員会や学校長らが企画段階から熱心に協力してくださり、また、本事業の意義に深い理解を示してくださった。同町の文化遺産たる宇宙桜を被災地に贈ったことが、単なる復興祈念植樹ではなく、末永く続く文化交流の先がけであったということが改めて相互に認識された。このため、今回の訪問をきっかけに、一度限りのイベントではなく継続的な市民交流を企画していこうという気運が高まった。さらに、セミナー翌日に訪問した高知県の伊藤博明教育長にも十分な時間をとって報告を聴いて戴き、今回の事業経緯やその意義を御理解いただくことが出来た。
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伊藤博明 高知県教育長にセミナー実施の報告をする大島中学生代表ら
今後の活動の方針・展望:
今回実施したセミナーの規模や効果を吟味しつつ、同モデルを他の地域にも適用し継続していきたい。同時に、東北以外の地域から東北の復興現場を訪問して学ぶプログラムも実現させたい。次世代への伝承効果に鑑み、これからの活動は中高生を主役として進めるべきと考える。
【本件に関する問合せ先】
企業・法人名等: 一般財団法人ワンアース
担当: 長谷川 洋一
Tel: 090-9230-8586
Fax: 0297-65-2885
Mail: hasegawa@the-one-earth.org
URL: http://www.the-one-earth.org/jp/

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「新しい東北」官民連携推進協議会事務局担当 株式会社JTB
Mail:new-tohoku@jtb.com
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