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連携制度

連携セミナー制度

平成30年2月25日(日)から26日(月)にかけて、「全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会が主催する「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018"KATARIBE"を世界へ~語り部と震災遺構が紡ぐ被災地と未災地~」が開催されました。

「全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会の「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018"KATARIBE"を世界へ~語り部と震災遺構が紡ぐ被災地と未災地~」が連携セミナー制度に採択されました。同イベントは、平成30年2月25日(日)から26日(月)にかけて、南三陸ホテル観洋(宮城県本吉郡南三陸町)にて開催されました。

主催:
「全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会
参加団体:
南三陸町地域観光復興協議会、南三陸ホテル観洋、南三陸復興みなさん会、南三陸ガイドサークル汐風、北淡震災記念公園「震災の語りべボランティア」等
開催日時:
平成30年2月25日(日)~26日(月)
開催場所:
南三陸ホテル観洋等
開催概要:
南三陸ホテル観洋は公的な避難所では無かったものの、東日本大震災時より住民をはじめ多くの方々にとって避難所の役割を果たしてきました。同時に語り部活動を2011年より継続して行ってきました。 こうしたなか地域経済活性化のため裾野の広い観光業の立場から情報発信を行う事と、「語り部の震災の記憶と教訓を伝えたい」という想いから、一昨年から全国被災地語り部シンポジウムを開催しています。今年も全国被災地語り部シンポジウム in 東北を開催しました。当日は約400名の方々にご参加頂きました。 東日本大震災から7年が経ち震災復興が進むとともに、私達には様々な課題が見えてきています。災害そのものを伝えることに加え、私たちが10年・100年・1000年先まで伝えたいことを誰もが語り部として伝えていくことが重要です。 当日は開会前に震災を風化させないための語り部バスとして大型バス計4台を運行し、約200名が乗車しました。震災遺構である高野会館の内部見学では、多くの方が津波の脅威を感じた様子です。震災遺構が未来に何を伝え、遺していくかを考える機会となりました。 開会に先立ち、オープニングプレゼンツとして群馬県嬬恋村より鎌原観音堂和讃会の皆様に浅間山噴火大和讃を詠唱いただきました。235年前の災害を現代に伝え続けてきた意味と、鎌原村の復興への歩みが今私たちに問いかけていることを感じました。 メインディスカッションでは、「普遍性・持続性のある震災伝承と震災遺構~"KATARIBE(語り部)"を世界へ・被災地から未災地へ・その先の未来へ~」をテーマとして7名の方にご登壇いただきました。
  • パネラー:佐藤誠悦氏(震災語り部・元気仙沼本吉地方広域消防南三陸消防署副署長)
  • パネラー:元田久美子氏(一般社団法人宮古観光文化交流協会学ぶ防災ガイド)
  • パネラー:吉村静代氏(益城だいすきプロジェクト・きままに代表)
  • パネラー:メリー・コーベット氏(公益社団法人日本外国特派員協会理事)
  • パネラー:フラビア・フルコ氏(上智大学比較文化研究所客員研究員)
  • コーディネーター:柳井雅也氏(東北学院大学教養学部地域構想学科教授)
  • メッセンジャー:横沢彰氏(鎌原観音堂奉仕会)
語り部は特別な存在ではなく、誰もが語り部であり、それぞれの大切なことを後世に語り継いでいくことこそ「これからの語り部」であるという意見が出されました。また、そのためにも現在から未来へどのように伝えていくべきか、そして被災地から災害が起きてない未災地への発信や共有化のためにどのように活動を行っていくべきか、日本中だけでなく世界中に語り部の活動を広げていくための方法が検討されました。
全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会が主催する「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018 全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会が主催する「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018
その後、3分科会に分かれてワークショップを行いました。分科会の各テーマとして、①語り部として私たちが今、伝えたいこと、②震災遺構と語り部が伝える震災伝承と教訓、③未来への伝承~10年・100年・1000先へ繋ぐために必要なことを設定しました。 参加者は以下の方々でした。
  • 山内宏泰氏(リアス・アーク美術館 学芸係長)
  • 高橋健一氏(山元語りべの会 副代表)
  • 釘子明氏(陸前高田被災地語り部くぎこ屋 代表)
  • 神木必勝氏(北淡震災記念公園「震災の語りべボランティア」 語り部)
  • 坂井竹男氏(稲むらの火の館 語り部)
  • 会津泉氏(多摩大学情報社会学研究所 主任研究員)
  • 白幡勝美氏(元気仙沼市教育長)
  • 後藤一磨氏(南三陸復興みなさん会 代表)
  • 宮本肇氏(南三陸命と防災高野会館プロジェクト 共同代表/洲本関空ライン 副社長)
  • 山内松吾氏(志津川高等学校 校長)
①語り部として私たちが今、伝えたいことでは、各地域の語り部がKATARIBEという活動を日本中、世界中へ広げていくために何が必要か、未来への知恵として検討しました。災害経験や震災遺構、災害の歴史とともに培われた地域の教え・伝承、自助・共助の構築の仕方、災害復旧・まちづくり、命の学習・教育、伝承の方法について、様々な視点からディスカッションを行いました。当事者ではない者も語り続けることで、100%の伝承は難しくても100分の1の内容でも絶やさないための活動が必要であると提案されました。 ②震災遺構と語り部が伝える震災伝承と教訓では、震災遺構が災害伝承だけでなく復興の教訓も残そうとしているなか、震災遺構をテーマにディスカッションを行いました。目で見えるものと言葉で語る両輪の伝え方が大事であるという意見が出されました。 ③未来への伝承~10年・100年・1000年先へ 繋ぐために必要なことでは、震災を身をもって知った世代から、震災を知らない世代に教訓を伝えるために必要なことについてディスカッションを行いました。災害を知らない世代による伝承活動を進めるためには、子供の頃からの教育や知る機会の提供を増やすための環境整備が求められるとの話がありました。
この他、東日本地域だけでなく中越や雲仙、神戸、和歌山の語り部団体からもご協力を頂き、全国の各被災地で活動している皆様を紹介するパネル展示も行われました。 シンポジウムを重ねるたびに新しく、さらに深い繋がりが形成されていきます。これからも語り部活動を普遍的、持続可能な取組として広げていきたいと思います。
全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会が主催する「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018 全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会が主催する「第3回全国被災地語り部シンポジウム in 東北2018
 
【本件に関する問合せ先】
「全国被災地語り部シンポジウム in 東北」実行委員会
担当:実行委員会事務局長 伊藤 俊
Tel:0226-46-2442
Mail:s_ito@kanyo.co.jp
URL:http://www.mkanyo.jp/