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連携制度

連携セミナー制度

平成29年7月1日(土)に、みやぎボイス連絡協議会が主催する「みやぎボイス2017~計画・制度とそこから零れ落ちるもの~」が開催されました。

みやぎボイス連絡協議会の「みやぎボイス2017~計画・制度とそこから零れ落ちるもの~」が連携セミナー制度に採択されました。同イベントは、平成29年7月1日(土)にせんだいメディアテーク(宮城県仙台市)にて開催されました。

主催:
みやぎボイス連絡協議会
構成団体:
公益社団法人日本建築家協会東北支部宮城地域会、一般社団法人みやぎ連携復興センター、一般社団法人東北圏地域づくりコンソーシアム、宮城県災害復興支援士業連絡会、宮城県サポートセンター支援事務所
開催日時:
平成29年7月1日(土)11:30~18:00
開催場所:
せんだいメディアテーク1Fオープンスクエア
開催概要:
みやぎボイスは、東日本大震災の翌年に開催された災害復興支援活動報告シンポジウム(日本建築家協会東北支部宮城地域会主催)を契機に、市民、行政、専門家が集い、地域の共通のテーマについて課題を共有・解決するためのプラットフォームとして、毎年開催されてきました。今年のみやぎボイス2017では「計画・制度とそこから零れ落ちるもの」をテーマに、約50名の復興に関わる専門家が震災から6年が過ぎた被災地の課題について話し合いました。 最初に、みやぎボイスの目的と過去5年の経過が紹介され、今年のみやぎボイス2017のテーマ「計画・制度とそこから零れ落ちるもの」の主旨説明が行われました。その後、テーブルごとに設定されたテーマについて議論が行われました。各テーブルのテーマと議論された概要は以下の通りです。なお、当日のスケジュールや各登壇者は<こちら>をご参照下さい。 「雄勝・牡鹿・北上における地域主体のあり方」
(ファシリテーター:千葉大学大学院 園芸学研究科 准教授 秋田典子氏)
住民による自治こそが復興の基盤となると考える雄勝で、住民が「雄勝ローズファクトリーガーデン」を中心に、被災者支援、緑化支援、ガーデンの無料開放、ハーブの栽培販売、北限のオリーブ栽培、防災教育等に取り組んでいる様子が紹介されました。このほか、「食」というテーマで春夏秋冬の自然を知ってもらう活動、自立生活支援事業や災害体験プログラム等の活動についても登壇者から説明がありました。 北上では地域主体による復興に向け「あたりまえの暮らし」をコンセプトに掲げ、白浜海水浴場の海開き、学び産業、生活福祉(コミュニティナース・栄養士の配置)等に重点を置き活動していることが報告されました。 「個別支援と地域支援/立場から考える地域の自立」
(ファシリテーター:東北学院大学 地域共生推進機構 特任教授 本間照雄氏)
名取市・岩沼市の行政担当課、両市の社会福祉協議会などに所属する各登壇者からの報告を通して、これまでの復興過程において、個別支援と地域支援がどのように連動することができたか、また連動できかったことにより生じた課題は何かについて議論が行われました。今後、被災者支援を行う分野が地域づくりや地域福祉推進の分野へと移行していくなかで、県や国の支援制度を整備する必要性などが問題として提起されました。 「在宅被災者から見えた支援制度の課題」
(ファシリテーター:宮城県士業連絡会/弁護士 佐々木好志氏)
在宅被災者調査支援活動の結果、東日本大震災において在宅被災者が支援の法制度から零れ落ち、現在も困窮している実態が判明しました。今後の災害に向けた支援方法として、被災者一人一人の被災の影響を把握し支援計画を立て、様々な施策をパッケージングし実施していく「災害ケースマネジメント」の整備が急務であることが提言されました。 「それぞれの地域課題と地域の対応を微視的に見る」
(ファシリテーター:東京大学 生産技術研究所 准教授 加藤孝明氏)
登壇者間で震災後6年目に入った被災地の様子を、初心に戻り、一つ一つ拾い上げることを目的に議論を展開しました。震災復興にあたり、様々な場所で様々な立場で様々な人たちが、主体的に「公共とは何か」について問い掛けを行っていることが分かりました。 「復興と創生のあいだ」
(ファシリテーター:一社みやぎ連携復興センター 代表理事 石塚直樹氏)
復興・創生を推進していくうえでは、できるところから進め、計画・制度と実働を往復し、グレーゾーンをより白くすることが重要との意見が登壇者より出されました。復興と創生は、本質的には同じことであるとの指摘がありました。官民双方の論理を理解したうえで、丁寧な関係性を築き、適切な関係を取り戻す必要があるとの意見もでました。 「大震災復興後の起業と世界への発信」
(ファシリテーター:東北学院大学 教養学部 教授 柳井雅也氏)
震災後に新たな事業を起こした若手起業家を中心に、彼らの体験や課題(外国人観光客の誘致、インバウンド対応、ワイナリー経営や新製品開発、雇用戦略、手仕事の商品化)を通じて、新たな地域産業の展開可能性を検討しました。次に、それらの活動を今後とも地域として支える場合に必要な支援内容について議論しました。最後に、将来に向けた事業展開の中で、国内・世界への情報発信が重要との認識のもと、効果的な情報発信の方法を話し合いました。 閉会では、今後もみやぎボイスが市民、事業者、行政、支援者、専門家のプラットフォームとして、復興まちづくりに地域と一緒に取り組んでいくことを参加者で確認しました。震災復興に関する課題は、日常に潜んでいる社会的課題と強く繋がっているということが明らかになってきています。当会は、これら課題の再認識や共有、解決を通じ、新しい社会の在り様をここ新しい東北から発信して行くべく、10年目までのみやぎボイス継続開催を目指します。
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【本件に関する問合せ先】
公益社団法人日本建築家協会東北支部宮城地域会
担当:佐藤 克枝
Tel:022-225-1120
Mail:miyagi@jia-tohoku.org
URL:http://www.jia-tohoku.org/blog/miyagi/