平成31年1月26日(土)に、埼玉会館(埼玉県さいたま市)にて、「東日本大震災復興支援 海岸林再生プロジェクト報告会inさいたま」を開催しました。
オイスカは、地域社会との連携や役割の重要性について普及を図り、将来における防災・減災等に対する理解向上を参加者に促すことを目的とした「東日本大震災復興支援 海岸林再生プロジェクト報告会inさいたま」を開催しました。
ホームページ「市報さいたま1月号」からの申込者、さいたま緑のトラスト協会、埼玉県内のプロジェクト支援企業、オイスカ賛助会員、林野庁関係者などから80名の方が参加されました。
広報協力から当日の会場準備、案内を埼玉トヨペット株式会社にご協力いただきました。
オイスカが公益目的事業として宮城県名取市で実施している「海岸林再生プロジェクト」について東京大学名誉教授
太田猛彦氏から講演していただきました。「日本の森林の現状と森林生態系を活用した防災・減災」と題して、学識経験者の観点を交えながら復興状況を報告し、地域社会の役割と連携の重要性について、災害リスクを低減するためには地域ごとに災害が発生しやすい場所を把握し、対策を講じることや住民へ周知しておくことなどをあげ、また将来における防災・減災等に対する考え方や取組についてEco-DRR(森林生態系等を活用した防災・減災)が重要になってくるということを説明していただきました。その後、元日本経済新聞社論説委員兼編集委員の小林省太氏により、震災前は全長5kmあった名取市の海岸林(マツ林)が2018年5月に全て繋がったことをお話しいただきました。今後はさらに強靭な海岸林を造るために、もともと海岸林ではなかった所に植えていくこともご説明いただきました。その上で「海岸林再生プロジェクト」が成功するためには、植えた後の管理が何よりも重要だということと、全国から年間2,000人を超えるボランティアがいることをご説明いただきました。
参加者からは「防災・減災に関して、よく考えていきたい」という声や「海岸にマツがある理由が分かった」という声が聞かれ、プロジェクトの今後のボランティア活動について、管理はいつまで続くのか、管理体制はどうしていくのかといった質問が出るなど、有意義な報告会となりました。