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連携制度

連携支援制度

平成30年12月20日(木)に、「日本の服飾文化とリユースの実際」を開催しました。

平成30年12月20日(木)に、宮城県多賀城高等学校(宮城県多賀城市)にて「日本の服飾文化とリユースの実際」を開催しました。

主催:
宮城県多賀城高等学校
参加団体:
株式会社WATALIS、一般社団法人WATALIS(宮城県亘理町)
講師(4名)
引地 恵氏(株式会社WATALIS代表取締役・一般社団法人WATALIS代表理事)
菊地 喜久江氏(株式会社WATALIS取締役・一般社団法人WATALIS理事)
高橋 由紀氏(株式会社WATALISスタッフ・一般社団法人WATALIS理事)
高谷 真寿美氏(一般社団法人WATALISスタッフ)
開催日時:
平成30年12月20日(木)9:00~14:30
開催場所:
宮城県多賀城高等学校 iRis Hall(大講義室棟)(宮城県多賀城市)
開催概要:

震災後に起業した自立企業WATALISの活動について生徒に取組を紹介することを通じ、生徒の今後のキャリア形成の一つとして起業について学ぶことができました。また、古来行われてきた着物文化のリユースという観点からの製法技術について実習を通して、身近にある魅力的なものを活用してビジネスにつなげていくことができることを知り、生徒たちが地元の魅力について改めて考えるきっかけを与えることができた場となりました。ここで学んだ内容を、震災からの復興について総合的に考える活動につなげていきます。

講話・ワークショップの内容:

女性が活躍できる職場の創出について、亘理町の現状を踏まえて、震災後にWATALISを起業した経緯と信念についてお話しいただきました。着物について生徒が実際に着用することで日本古来の文化に触れる機会を設け、身近になった着物をリユース、リサイクルすることで、廃棄物や使用しなくなったものなどを新しい素材やよりよい製品に変換して価値を高めるアップサイクル文化の醸成を実感できる内容でした。



このアップサイクルによって地域経済の活性化につながることをお話いただきました。その後「多種多様な課題を解決するために必要なものとは何か」について生徒達はワークショップ形式で話し合い、発表により意見を共有しました。

生徒の感想:

着物の柄に込められた想いを、実践を踏まえて熱く語る姿がとても素敵でした。「着物は日本の美しさ」とおっしゃっていたが、そう語っているWATALISの皆さんが一番美しいと思いました。(生徒A)


アップサイクルで地元経済を活性化させるという考えは、地域復興の良い手本となると感じました。また、亘理町では、ちょっとしたお礼をするときに、コメを入れて持参するため着物の端切れを縫い合わせて、巾着袋を手作りする風習があり、この「返礼文化」というものはとても素晴らしいものだと思いましたので、私も感謝を忘れず、お礼の気持ちを何かの形でお返しするということを実践してみたい。(生徒B)



震災によって大きな損害があっただけでなく、あり得なかった企業の誕生や、新たな人との出会いを生んでいたということを知りました。自分の夢は地元に貢献するようなものではないかもしれませんが、何らかの形で地元に還元したいという思いが強くなりました。(生徒C)


地元の松島についてマイナス面だけに気持ちが向かっていましたが、今まで見えていなかった地域の良さを見つけられたと聞き、自分も沢山のプラス面に目を向けることで、誇りに思えるようになりました。「ふぐろ(昔ながらの風習を再現し古い着物の残布でリメイクした袋)」はとても可愛らしく実用的であり、製作者側の愛が込められていると感じました。(生徒D)



着物の文様の意味について学び、楽しみながら日本の文化に触れることができて、とても良い経験になりました。自分の住んでいる地域の良さを探してみようと思うきっかけになりました。(生徒E)


ワークショップでは、「どんな人にも楽しく、わかりやすく」といった気遣いが各所に感じられ、大変充実した時間を過ごすことができました。(生徒F)


布をシェアしながら作ることで、交流を深めることにもつながると感じました。祖母の家にも着物があったと思うので、今日の経験を話したいと思いました。昔からの思い出を繋いでいきたい。(生徒G)



今後に向けて:

今年度は1学年全員を対象に、講師4名の講演を聴いてもらいましたが、否定的な感想は全くなく、生徒達にとって大きな学びの機会となったことを実感できました。一方で、引地氏を始め、WATALISの皆さんの取組がすばらしいものであるからこそ、今後、生徒に伝えたいポイントをより明確にしていく必要性も感じました。来年度に向けて、意見交換もできたので、今後も生徒達と様々な活動を通して復興について考えて行きたいと思います。



【本件に関する問合せ先】
団体名:宮城県多賀城高等学校
担当者名:家庭科 遠藤 京子
Tel: 022(366)1225
Mail:tagajo-hs@od.myswan.ed.jp
URL:https://tagajo-hs.myswan.ed.jp/