平成30年10月20日(土)~21日(日)に、みんなの交流館ならはCANvas(福島県双葉郡楢葉町)にて、「第2回ソーシャルドレスin楢葉町」を開催しました。
RCFは、ならはみらいと連携し、9月に引き続き、楢葉町にて第2回目の住民参加型アートワークショップを開催しました。ハリケーンカトリーナで甚大な被害を受けたニューオーリンズでもアートを通じた住民との対話とアートワークショップの実績があるアーティストの堀崎剛志氏を講師として招聘しました。住民の交流拠点である「ならはCANvas」にて、堀崎氏のファシリテーションのもと、住民の方々と「ラテックス(乾燥するとゴムになる乳液材)」という特殊な素材を使ったアートワークショップを実施しました。
9月に実施した第1回ワークショップにて、住民とならはみらいの理解が得られたため、第2回ワークショップでは「ならはCANvas」の緑地広場にある壁画にて、ラテックスを使い、住民の方々と一緒に作品をなぞっていくアートワークを実施しました。この壁画は設立当初に描かれたものの、楢葉町とともに変化していく壁画というコンセプトでつくられているので年内には上書きして消えてしまうため、街の中心施設である「ならはCANvas」の記憶を写真ではなく、立体的な形として残していきたいという想いから実施しました。完成後の作品を「ならはCANvas」の施設内に飾ることで、住民たちに「残していくこと、変わっていくこと」を感じてもらうひとつのオブジェにすることを目指しています。
1日目は、スタッフだけでラテックスが壁画にどうはり付くか等、壁画での型取りに向けた下見をしつつ、型取りを行いました。その後、本プロジェクトを今後、発展させる一つとして、被災した家の型取りもご協力者のお宅にて試験的に実施しました。アートワークの中で、震災後の住民の今の思いや考えを書道し、型取りした作品の裏にはり付けるといった展開もあるという着想を得ました。
2日目は住民も交え、現在の壁画から受ける印象や感じたことを話し合い、その上で型取りした作品に、どんな色や形を塗り重ねていくかを議論しました。最初まったく発言しなかった子供も、議論が盛り上がるにつれて積極的に発言し始めたのは興味深い変化でした。その後、参加者と塗料の色をつくり、下地をつくり、色塗り作業を行いました。午後の作業でしたが、「ならはCANvas」にぶらりと立ち寄られた住民が飛び入り参加したり、第1回ワークショップに参加した方や、現在の壁画を描かれたアーティストも合流し、夕方頃には作品が完成しました。
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