TOP > 連携制度 > 連携支援制度 > 岩手県 > 平成30年9月11日に「ビッグデータを活用した『関係人口』拡大プロジェクト 都市研究ワークショップ」が開催されました。

連携制度

連携支援制度

平成30年9月11日に「ビッグデータを活用した『関係人口』拡大プロジェクト 都市研究ワークショップ」が開催されました。

本イベントは、平成30年9月11日(火)に岩手県立大学アイーナキャンパス(岩手県盛岡市)、陸前高田グローバルキャンパス(岩手県陸前高田市)にて開催しました。

主催:
公立大学法人岩手県立大学ソフトウェア情報学部 塚田義典 講師
参加団体:
国立大学法人岩手大学人文社会科学部 五味壮平 教授
東京都市大学工学部 今井龍一 准教授
国際連合地域開発センター 遠藤和重 所長
特定非営利活動法人いわて連携復興センター 葛巻徹 代表理事
岩手県政策地域部地域振興室 佐藤光勇 特命課長
他、岩手県関連部署職員、市役所関係部署職員等が参加
開催概要:

岩⼿県⽴⼤学ソフトウェア情報学部(所在地:岩⼿県滝沢市)の塚田義典講師らの研究グループでは、スマートフォン等から取得した位置情報に基づく「実空間における人の動き」やSNS・掲示板等の投稿内容に基づく「サイバー空間における人の所感」といったビッグデータを集計・分析することにより、「関係人⼝」の増加に向けて必要となる情報を抽出する技術について研究しています。

今回の都市研究ワークショップでは、自治体や特定非営利活動法人の関係者と共に、ビッグデータ活用の可能性を探り、岩手県における研究成果の適用可能性について意見交換しました。

 はじめに、国際連合地域開発センターの遠藤和重所長より、ビッグデータを活用した関係人口拡大プロジェクトの概要について紹介いただきました。次に、東京都市大学工学部の今井龍一准教授と、同大学大学院総合理工学研究科の上原渉豊氏より、モバイル空間統計やWi-Fiパケットセンサを用いた都市活動のモニタリング方策について紹介いただきました。最後に、岩手県立大学ソフトウェア情報学部の塚田義典講師より、岩手県に関するSNSデータの集計結果と、人の動きと所感を可視化する復興ダッシュボードについて提案されました。


ワークショップでは「被災地の復興事業が一段落した後、震災復興のために地元に入った人がどのくらい残ってくれるか心配、という声を聞く。頻繁に被災地に出入りしている人が、どこから来て、どういう行動を取っているかわかれば関係人口拡大施策の検討に生かせる」、「一度きりのデータ収集や活用に留まることなく、社会実験が終わった後も、安価にデータを入手し、継続的に活用できる仕組みを考える必要がある」、「被災地に限らず、人口減少は社会全体の課題。関係人口の増加が地域活性化の鍵になる」、「ビッグデータを俯瞰的に捉えることで、関係人口の拡大や復興に向けた共通認識を持つための知見を共有できる」等の意見や感想が出ました。

 今後は、ワークショップで得られた意見を参考に、引き続き岩手県内のSNS投稿を収集し、分析手法を確立すること、また、関係各所との緊密な連携を図り、カメラと画像処理技術を用いたスポット単位での人物流動の計測や、Wi-Fiパケットセンサを用いた任意地点間における人の回遊行動の計測に関する社会実験を行う予定です。そして、これらのビッグデータの解析結果を可視化した「いわて復興ダッシュボード」を開発し、岩手の今を伝える媒体として広く社会に公表すると共に、都市計画の立案等の用途でも活用いただきたいと考えています。


【本件に関する問合せ先】
岩手県立大学ソフトウェア情報学部 
担当:塚田 義典 講師
Tel:019-694-2520
Mail:tsukaday@iwate-pu.ac.jp
URL:https://www.soft.iwate-pu.ac.jp/