株式会社バンザイ・ファクトリーの「新しい東北、未来のフード事業の在り方を探る」が連携支援制度に採択されました。同イベントは、平成29年10月11日（水）に株式会社キャッセン大船渡（岩手県大船渡市）にて開催されました。

主催：

株式会社バンザイ・ファクトリー

参加団体：

（株）三陸村上商会、ひころいちファーム、（株）スリーピークス、菊地農園、originalショップなかのや、（株）キャッセン大船渡、一般社団法人IkiZen

開催日時：

平成29年10月11日（水）15:00～18:30

開催場所：

株式会社キャッセン大船渡

開催概要：

株式会社バンザイ・ファクトリーは三陸の自営業者たちと、新ブランドを立ち上げ、新しい大船渡を代表する名品を作り出すことを目的としたイベントを企画しました。 当日はまず、キャッセン大船渡の臂徹氏から現代食文化の起こりについてご講演いただきました。17世紀の江戸の大火から復興する為に食事の回数が増えて外食産業が発達したお話等を踏まえ、参加者みんなで東日本大震災により食文化にどのような影響が及ぼされているのかを考えました。例えば、震災時の炊き出し、食事のデリバリー、避難所での食生活は私たちの日常生活に大きな影響を与えました。講師のお話を伺い、震災の影響やグローバルな経済環境を踏まえた食品作り、インバウンドを踏まえた飲食サービスの在り方などについて、参加者それぞれの分野で研究を続けなければならないと考えました。 岩手三陸沿岸では、ラクビーワールドカップ2019の開催が大きな目玉となっており、インバウンド需要、旅行客の増加が見込まれています。そこにどんな食品の提供が出来るのか、おもてなしが出来るのか、参加者皆さんと共に考えて行きたいと思いました。また、震災がもたらした人口流出により高齢化が急激に進んでいる岩手三陸の食文化を踏まえながら、高齢化が進んでいる日本全体に有効な商品を開発することも考えていきたいです。 具体的にはパッケージデザイン等の見た目を重視した戦略では無く、例えば、砂糖・食塩を使わずに加工に成功した「三陸甘茶煮」のような、未利用資源を活用した商品開発を進め、新しい食文化構築に繋がる物を創造して行きたいと思いました。 一般社団法人IkiZenの斎藤由布子氏の講義では、日本とヨーロッパ、米国での食品に対しての規格、認定について細かく説明を受けました。また、商品の輸出を目標としている参加者向けにオーガニックの認証とハラル認証の現状と可能性についての講義がなされました。 一般社団法人石巻元気復興センターに加盟する各社により開発された商品がハラル認証を受けた話には、会場から驚きの声が湧き上がりました。質疑応答では認証についての質問が最も多く、参加者間では2019年の釜石ラグビーワールドカップでのインバウンド需要に向けて、ハラル認定を取ろうという意見が共有されました。 本取組を通して、東北全体の6次産業の動きについて学ぶ事が出来、大変勉強になりました。歴史的な変化が起きる時は天変地異や震災がきっかけになっており、被災地三陸岩手の生産者としてはその先駆けとなる物作りをして行きたいと思いました。まずは目標の一つとして、参加者で協力し商品を開発し、ハラル認証、オーガニック認証を取り新しい商品をアピールしていきたいと思います。 当初は緊張の中で進むかと思いましたが講師の方の上手な導入でみなさんもリラックスした状態で講演を聞き、活発な質疑応答をすることができました。本取組は自分達を高めるという意識から自発的に行われた為、とても場の雰囲気が良く、躍動感も強いものでした。大きな予算での大々的なセミナーより具体的に話し合いが行われ、とても効果的だったと思います。 現在、大手旅行代理店から視察型の工場や集客イベント等の企画を打診されています。これを機に、オーガニック、ハラル等の認証を取るよう努力し、海外市場への対応も模索して行きます。また、先進視察や成功商品の事例研究、特に国内開催のオーガニックフェアへの参加などの「具体的」な行動を行っていきたいです。東北の産業を新しい方向性に進めるための商品を作り、東北の製造業の活性化と創造力向上に寄与して行きたいと思います。

 

【本件に関する問合せ先】
バンザイ・ファクトリー
担当:高橋　和良
Tel:0192-47-4123
Mail:tsubaki@sagar.jp
URL:http://www.sagar.jp