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連携制度

連携支援制度

平成28年11月25日(金)に、特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会が主催する第7回冒険遊び場づくり全国研究集会 開催記念フォーラが開催されました。

特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会の「第7回冒険遊び場づくり全国研究集会 開催記念フォーラム」が連携支援制度に採択されました。同フォーラムは、平成28年11月25日に、特定非営利活動法人冒険あそび場-せんだい・みやぎネットワーク、公益社団法人こども環境学会等との連携の下、仙台市民会館にて開催されました。

主催:
特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会
開催日時:
平成28年11月25日(金)
開催場所:
仙台市民会館
開催概要:
今回のフォーラムでは有識者や実務家3名にご登壇いただき、「様々な困難を抱えた子どもへの支援と冒険遊び場づくり」について参加者とともに考えました。登壇者の一人である日本財団上席チームリーダーの青柳光昌氏は、「徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の損失の衝撃(日本財団子どもの貧困対策チーム)」の著者でもあります。青柳氏は子どもの貧困問題について、将来的に彼らの所得が減れば国の税収も減るなど経済への影響が大きく、誰にとっても「ジブンゴト」であると説明しました。また、家庭の貧困の問題が子どもにもマイナスの影響を与える「負の社会的相続」が、子どもの自立する力を奪う可能性があること(=貧困の連鎖)、子どもに自立を促すため、人との関わり方や知識を伝える「社会的相続」は低年齢期に行われれば行われるほど効果的である可能性が高いこと等を様々な調査結果を基に解説しました。そして冒険遊び場は、幼少期から社会的相続を高める居場所となる可能性が大いにあること、日本財団としても今後なにがしかの方法でともにできることがないかを考えたい、という希望に満ちた助言を頂きました。
日本財団上席チームリーダーの青柳光昌氏日本財団上席チームリーダーの青柳光昌氏
二人目の登壇者は、一般社団法人アクロスジャパン代表の小川多鶴氏です。 アクロスジャパンは、「STOP! 赤ちゃんを捨てないで!「犯罪者」になってしまう前に。困っている妊婦さんは是非ご相談ください!」というスローガンを掲げて活動しています。具体的には、予期しない・のぞまないで妊娠した、子どもを捨ててしまいたい、お産できる医療施設が見つからない、お産費用がなくて困っている、子どもを虐待してしまう等々の女性の相談を24時間、全国から受けています。フォーラムでは実際の中学生が妊娠したケースを基に、妊娠し困っている人をサポートすることは子どもを捨てたり殺してしまうという犯罪の抑止ばかりでなく、その人が抱えている家庭の問題を克服するうえでも重要であることを説きました。さらに、家庭のなかでの問題を克服する場としての冒険遊び場の有効性も指摘して頂き、冒険遊び場の力が思わぬ方面への結果をもたらすことに気づきを与えてくれました。三人目の登壇者は、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長、池袋本町プレーパークの会代表である栗林知絵子氏です。地域の子どもを地域で見守り地域で育てることをコンセプトに平成23年6月に設立した豊島子どもWAKUWAKUネットワークで行っている、プレーパーク、 無料学習支援、子ども食堂、夜の児童館、子どもシェルターなどの事業について説明して頂きました。そうした事業展開のきっかけになったのが、平成15年8月に豊島区(豊島区役所子ども家庭部子ども課)が主体となって開設し、区民が主体的に管理・運営する池袋本町プレーパークだったことに触れ、誰もが自由に参画でき、「経験」「関係」を培う遊び場の持つ力の重要性について話して頂きました。
登壇者
登壇者 本フォーラムで取り上げられた被災地域に続く様々な問題は、震災があったが故ばかりではなく、それ以前から潜在していたものも少なくありません。また、本フォーラムでは、経済的貧困に加え、困った時に話せる人、支えてくれる人などが周りにいないために孤立している人が少なくないことも再認識しました。当協会は、東日本大震災後の遊び場づくりを通じ、豊かな自然に恵まれた地域においてさえ子どもは外で遊ばなくなっていることを実感しています。他方、冒険遊び場は、周りの人との繋がりを構築する点で大変有効であり、その機能と役割をさらに意識することで、貧困による孤立からの脱却に大きく寄与することができることを改めて確認することができ、新たな課題に身の引き締まる思いを得ました。協会は現在中期ビジョンの策定中であり、その中に「冒険遊び場づくりを積極的に進めていく」ことを挙げています。従来は、冒険遊び場を始めたい人が名乗りを上げてその人たちを支援する姿勢でしたが、積極的にこちらから出向いてその動きを起こしていこうという方針に切り替えています。その方向性を強化する意味でも、今回のフォーラムは大きな機会となりました。市民と行政がパートナーシップを結び、企業との連携も視野に入れ協働して推進し、活力ある地域を創生していくことを積極的に提案していく必要性を改めて認識し、今後の活動につなげていきたいと考えています。
 
【本件に関する問合せ先】
特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会
Mail:info@bouken-asobiba.org
URL:http://bouken-asobiba.org/