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連携制度

連携支援制度

平成28年11月16日(水)公益財団法人オイスカが主催する活動報告会「元新聞記者の目で見る海岸林再生プロジェクト」が開催されました。

公益財団法人オイスカが主催する活動報告会「元新聞記者の目で見る海岸林再生プロジェクト」が連携支援制度に採択され、平成28年11月16日に実施されました。本研修会は、オイスカ神奈川推進協議会との共催、横浜商工会議所、一般社団法人神奈川経済同友会の後援のもと開催されました。

主催:
公益財団法人オイスカ
開催日時:
平成28年11月16日(水)
開催場所:
関内フューチャーセンター(横浜市中区北仲通3-33)
開催概要:
連携支援制度に採択された宮城県名取市・海岸林再生プロジェクトの活動報告会を、平成28年11月16日に「元新聞記者の目で見る海岸林再生プロジェクト」と題して開催しました。報告会では、東日本大震災により壊滅的な被害を被った宮城県名取市の海岸林を再生するためのプロジェクト(平成23年9月発足)の進捗状況や今後の課題などを、全国の自治体、企業、団体や個人の支援者の方々に報告しました。参加者は、宮城県名取市に工場があり、現場のボランティアにも積極的に参加してくださっている株式会社ニコンの社員の皆様、地元横浜の横浜商工会議所、神奈川経済同友会、横浜銀行協会、浜銀総合研究所の皆様、そして、オイスカ神奈川推進協議会の会員やプロジェクト支援者など約30名となりました。また、講師は、元日本経済新聞論説委員の小林省太氏と名取市在住のボランティアの大槻壽夫氏のお二人に依頼しました。
元新聞記者の目で見る海岸林再生プロジェクト元新聞記者の目で見る海岸林再生プロジェクト
小林氏には、元新聞記者の視点からプロジェクトについてお話しいただきました。概要は以下の通りです。
  • ・津波という大災害が起こった際、海岸林の再生について「住む場所や仕事を見つけるという生活の再建に比べれば緊急ではない」、「国に任せておけばいい」という考え方や、「素人がかかわると足手まといになる」という意見があった。こうしたなか、大震災から1週間もたっていない平成23年3月17日に林野庁長官に対し、海岸林再生への協力を申し出る文書を提出し、4月4日には林野庁長官と面談していたというのは、驚くべきことだった。あの時期にそんなことを考えている人がいたとは思いもしなかった。
  • ・プロジェクトが順調に進んでいる要因はいくつも考えられるが、人の力が大きいと思う。吉田俊通さん((公財)オイスカ 啓発普及部 海岸林再生プロジェクト担当部長)がプロジェクト開始のエンジンになったことはもちろんだが、現場を統括している佐々木廣一さん(オイスカ名取事務所 統括)という存在を忘れてはならない。佐々木さん、特に佐々木イズム(甘っちょろい考えで仕事をするな)の浸透により、プロジェクトがここまで順調に進んでいるのだと思う。
小林氏は講演のまとめとして、「このプロジェクトは徐々に広がりを見せ、ボランティアの数も増加しつつあり、計画に沿って事業が順調に進められているものの、海岸林は単に植えればよいというものではなく、保育管理が必要である。ニセアカシアなどの抜き取りや水路作りなどの力仕事や専門性も必要であり簡単ではない。海岸林が潮風などから生活を守るまでには今後「30年、50年」の月日が必要で、ボランティアの力も借りて管理を続けていかねばならない。海岸林は「地域社会のインフラ」であり、是非とも「現場」を見に行っていただきたい」と結ばれました。<元日本経済新聞論説委員兼解説委員 小林省太氏>
小林省太氏小林省太氏
大槻氏にはボランティアに参加したきっかけや市民の視点からプロジェクトについてお話しいただきました。概要は以下の通りです。
  • ・3月11日のその時間は、自宅の玄関にて地震に遭遇し、身動きのできない怖さを体験したものの、幸いにも自宅の倒壊、津波の被害は免れた。しかし、地元、名取市の海岸林は壊滅し、見慣れた風景が一変する中で、被害が少ない自分たちが何かをしなきゃいけないと感じていた。平成26年2月の海岸林活動報告会に参加し、プロジェクトのことを知り、興味を持った。自分がボランティアに参加する中で、オイスカのスタッフや全国から来るボランティアを見てもっと深く関わっていこうと思った。
  • ・海岸林を次世代に残す遺産と考えると、現在、ボランティアに参加している立場から見て、「地域のインフラ」というべき海岸林の再生に宮城県内の小、中学生に色々な形で参加・体験してもらいたいと思うし、地元の参加の割合がもっとあっていいのではないかとの印象を持っている。
来場者の中には、宮城県名取市の海岸林再生プロジェクトの現場にボランティアとして参加の経験のある方もおられ、大槻氏と再会の挨拶をされるなど和やかな雰囲気のうちに大槻氏の報告は終了しました。最後に、オイスカ神奈川推進協議会から、来場のお礼と海岸林再生プロジェクトへの引き続きのご支援を願って報告会は閉会となりました。
 
【本件に関する問合せ先】
公益財団法人オイスカ
浅野奈々穂
Mail:asano@oisca.org
URL:http://www.oisca.org/kaiganrin/