平成31年3月9日(土)に、横浜市歴史博物館「講堂」(神奈川県横浜市)にて、 平成31年3月10日(日)に、センター北駅前広場公園(神奈川県横浜市)にて、「第8回あったか復興支援「わすれない3.11」~応援しよう都筑から~」を開催しました。
NPO法人 結ぶは、東日本大震災を「わすれないでほしい」という東北の方々の思いと、「わすれてはいけない」という私たちの想いを形にした『第8回あったか復興支援「わすれない3.11」~応援しよう都筑から~』を、平成31年3月9日(土)と3月10日(日)の2日間にわたって開催しました。
本復興支援では、被災地の東北に拠点を置く方による講演会、東北の方々との交流会、および復興を支援し応援するイベントを開催し、形や心の変化の確認と新たなネットワーク拡大を図りました。
・「8年が過ぎて被災地の食はどうなっているのだろうか」をテーマに、「震災をバネに新たなる"挑戦"」と題して、2名の生産者の方から講演をしていただきました。
-講師:りんご生産者 畠 利成氏(福島県新地町 果樹園マルショウ)
化学肥料を使わずに自然栽培の安全なリンゴを生産し直接消費者に届けてきましたが、東日本大震災に伴う原発事故により、お詫びの言葉と共に購入のキャンセル連絡が続きました。土や肥料等の改良努力を重ね、検査を繰り返しながら少しずつ元の顧客から注文を貰うまでに至ったという話をしていただきました。
-講師:伝統野菜・卵生産者 菊地将兵氏(福島県相馬市 大野村農園)
ホームレス支援の炊き出しでの出会いで、農家になる事を決意されました。数件の農家で勉強した後、東日本大震災で大きな風評被害の打撃を受けている故郷の相馬市で、有機栽培を目指した農業と伝統野菜(相馬土垂)、自然卵養鶏法の卵等に取り組まれたことを話しいただきました。最初は「お前んとこの野菜は悪いけどウチの子供たちには食わせらんねえ」と言われましたが、逆にその言葉を励みにゼロからやり直し、今ではその味が認められ注文が殺到するまでに至りました。
・「福島をはなれて」歌とお話
-講師:自主避難者・ジャズシンガー 笹木 ゆかり氏
福島県いわき市在住であったが、原発事故により、子供への放射能不安から自主避難を決断されました。その後の苦しい日々から、歌を通して少しずつ立ち直っていったことを話していただきました。最後に、ジャズシンガーであるご自身の歌を披露してくださいました。
・交流会
「いっぱい話しいっぱい聞こう」をテーマに、第一部の講演者3名に加えて、被災地から応援に来て頂いた7名も参加して、来場者100名の方々との会場内での交流会を行いました。それぞれの被災地の生の声(津波被害から8年経過して、未だにかさ上げ工事が続いている状況や、浪江町での土壌汚染度の状況等)や横浜市都筑区の方々の声(東北から来られた生の声に対する驚きと、頑張っている生産者からの話しに感動し、直接購入したいとのリクエスト数件)が一堂に会する時間を持つ事ができました。
・交流会
「市民による復興のための広場」で、32団体3個人によるステージと出店があり約1,000名の来場者数がありました。東北支援交流ブースには福島県、宮城県の方々とのお話しコーナーもあり、横浜市に避難されている方が訪問され、地元の方々と被災地について、お話しをされていました。
・「被災地からのメッセージ:天栄米の震災との闘い」
-講師:吉成 邦市 氏(福島県天栄村 社会福祉協議会)
「天栄米」をテーマに、被災前から現在までの苦労と思いをお話しいただきました。福島第一原子力発電所から100キロも離れた天栄村で、何故放射能が?という懸念からスタートし、村をあげて土・水の改良やゼオライト投入等試行錯誤され、再びブランド米である「天栄米」を出荷するまでに至りました。しかしながら他県米と比較して取引価格は低いという実態に、約100名の方が耳を傾けていらっしゃいました。
・黙とう
14時46分からは会場参加者全員による黙祷を捧げました。
平成31年3月9日(土)~10日(日)の2日間で、来場者からの募金額は82,494円、3月10日(日)のイベント出店者等からの義援金額は85,508円となり、募金額と義援金は今回の取組に関連する東北の団体へ寄付を予定しております。(後日ホームページでご報告させていただきます。)