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協議会の活動

活動紹介

令和7年度「新しい東北」官民連携推進協議会では、福島県において「福島『ふるさと愛』プロジェクト2025〜未来への架け橋〜」を開催しました。

 全国から集まった大学生が、地元の方々との交流や取材を通じて、震災復興の歩みとともに“ふるさと愛”の意味を探る三日間のフィールドワークを行いました。
2025年10月11日(土)から13日(月・祝)にかけて行われた本プログラムには、全国の大学生17名が参加しました。
初日は東日本大震災・原子力災害伝承館、震災遺構浪江町立請戸小学校、東京電力廃炉資料館を訪問し、複合災害の実態と教訓を学習しました。

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2日目・3日目はテーマごとに3つのコースに分かれ、現地取材を実施しました。
フィールドワークは「女性の活躍」「地元回帰」「未来への投資」の3つのテーマに分かれて行われ、それぞれが地域の新しい息吹を捉える探究となりました。
現地の人々との対話を通じ、「復興」から「共創」へと歩む福島の“今”を多面的に学び取ることができました。

3コースの概要
① 福島県で活躍する女性からふるさと愛について探究
訪問先:おおくままちづくり公社(遠藤氏)/ 図図倉庫(矢野氏)/ 任意団体「なみとも」(小林氏)
地域の女性たちが、復興の現場で新たな価値を生み出している姿を取材しました。
大熊町のまちづくり公社運営に携わる遠藤氏は「帰還した人々の生活再建を支えることが使命」と語り、飯舘村の図図倉庫では「地域に関わること自体が復興である」と学生たちが共感を寄せました。
浪江町「なみとも」では、若者が町民と共にイベントを企画し、地域の輪を広げる姿が印象に残りました。

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② 福島県で自分らしく生きる地元回帰について探究
訪問先:浅野撚糸株式会社 フタバスーパーゼロミル(岡田氏)/カフェ&ギャラリー秋風舎(志賀氏)/おかしなお菓子屋さんLiebe(横須賀氏)
「自分のらしく地域と生きる」をテーマに、移住・起業・文化発信の現場を取材しました。
双葉町の岡田氏は、糸の製造を通じて「世界に誇れる地元産業」を目指しており、志賀氏は古民家を改装したカフェで「村に人が戻るきっかけをつくりたい」と語りました。
横須賀氏の「家族や町の人々に支えられながら、自分らしい働き方を実現する」という言葉に、学生は深い印象を受けました。

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③ 福島県への未来に投資 地元での生業について探究
訪問先:株式会社H.T.Coast(谷口氏)/ 東日本大震災・原子力災害伝承館(横山氏)/ 株式会社紅梅夢ファーム(鈴木氏)
「復興を超えた地域の未来づくり」をテーマに、若手経営者や専門家の挑戦を取材しました。
株式会社H.T.Coast谷口氏は「会計の力で浜通りを元気にしたい」と語り、被災地での創業支援を行っています。
南相馬市の鈴木氏は、農業を通じて「人と自然がつながる新しい働き方」を実践しており、学生たちは“生業を通じて地域を再生する”という視点を持つようになりました。

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成果として、震災と原発災害の教訓を踏まえた、地域の新たな可能性を多角的に学ぶことができました。地域の人々が語る「ふるさと愛」を学生が映像・言葉で記録し、デジタルアーカイブ化を進めることができました。
 3コースで制作された映像は、12月の「東北3県・石川県合同セミナー」にて上映予定です。

まとめ
震災から14年が経過し、福島の地で出会ったのは、“被災地”ではなく、“未来を紡ぐまち”でした。学生たちは「ふるさとを愛することは、過去を忘れないこと、そして未来を信じること」と語り、それぞれの取材を通じて芽生えた学びと共感は、確かな次世代への架け橋となりました。

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