平成27年11月7日(土)に「新しい東北」フォーラムinいわきを福島県いわき市のスパリゾートハワインアンズにて開催しました。当日は、基調講演や企業・団体の方によるミニトーク、専門家による商品アドバイスやインバウンド消費の取り込みに向けたセミナーの実施、33の企業・団体の取組を紹介いただくブース展示を行い、約130団体から約300名の方にご来場いただきました。
まちの賑わいを取り戻すために、被災地では、安心して暮らせる「コミュニティの形成」、生活の糧となる「産業・生業の再生」を進めていくための「新たな挑戦」が進められています。今回の交流会では、「産業・生業の再生」と「観光振興」を主たるテーマとして、地域に根差した企業の経営者の方による基調講演や「新たな挑戦」に取り組む企業・団体によるミニトーク、専門家による商品アドバイスやインバウンド消費の取り込みに向けたセミナーを実施しました。また、「新たな挑戦」に取り組む・支援する企業・団体の取組紹介、33の企業・団体のブース展示も行いました。
オープニングでは、若松復興副大臣からの挨拶の後、畠福島県副知事、清水いわき市長からご挨拶を頂きました。若松復興副大臣からは、復興の状況や被災地が抱える課題、支援のニーズが刻々と変化している中、関係者間の情報共有は不可欠であることを指摘した上で、「来場者の皆様には積極的に情報交換・意見交換をして、地域を越えたつながりを作ってほしい。今回の交流会をきっかけとして、復興に向けた新たな展開が生まれることを大いに期待している」との挨拶がありました。続いて、畠福島県副知事からは、「いわき市はもともと地域を越えた繋がりが盛んな地域である。今回の交流を通して、つながりの輪を広げながら、「新しい東北」を発見し、発信していってほしい」とのご挨拶をいただきました。最後に、清水いわき市長から、いわき市の現状を共有いただき、「今回の交流会がネットワークや絆を深める会になってほしい」とご挨拶をいただきました。
その後、有限会社とまとランドいわき 専務取締役 元木寛氏、常磐興産株式会社 相談役 斎藤一彦氏のお二人に基調講演(「産業・生業の再生」に向けた「新たな挑戦」)にご登壇いただきました。
元木専務(有限会社とまとランドいわき)からは「食と農、地域と街を結びつける地域活性への取組について」というテーマで、「現在、進めているJRとまとランドいわきファームを通して、地域にしかない魅力の発掘と発信、放射能風評被害の払拭、地域と首都圏を結び付けた魅力ある故郷の創造を行うことで、夢を持って働ける場を創出していきたい」との講演をいただきました。斎藤相談役(常磐興産株式会社)からは、「炭礦から観光へ、そして復興へ」というテーマで基調講演をいただきました。炭鉱のまちであったいわきが、石炭業の衰退のなか、どのようにして観光業へと転換・再生したのか、その再生にあたって、従業員の意識転換の話や、地元を大事にしていく方針の中、どう困難を乗り越えてきたのかという再生のストーリーをご講演いただきました。また、東日本大震災を含め幾度の経営の転換点において、当たり前のことを当たり前にやる中で危機を乗り越えてきたこと、今後は、観光業を通じ、更に福島の町を復興させていきたいという想いを共有いただきました。
こうした再生を体現している、スパリゾートハワイアンズを舞台に被災地復興に向けた新たな連携を生み出す交流会が開催されていることに、参加者がその意義を改めて感じることとなりました。
ミニトークでは、今回のテーマである「産業・生業の再生」「観光振興」に取り組む企業・団体の皆さまから、自らの取組についての想いなどをお話しいただき、また出展ブースでの情報交換などを進めていただきました。ミニトークの最後では、別会場で実施した学生ワークショップ「観光で被災地を元気に! ~みんなで考える復興ツーリズム~」に参加した学生の代表者2名から、ワークショップで取りまとめた提案の報告も行われました。
会場内の特別企画エリアでは、商品をいかにして棚に並べてもらうのかという点について、専門家の方々から実際の商品に対してアドバイスをいただく企画を実施しました。専門家の方からは、商品のネーミング、価格設定、パッケージデザイン、インターネットでの販売方法等について具体的なアドバイスがあり、出品者、参加者にとって、今後の販路開拓のヒントとなる手がかりを多く得る機会となりました。また、増加する訪日外国人の消費を地域に取り組むためのツールとして有効な、免税店申請支援、スマートフォン等を活用した簡易なカード決済の仕組みについての説明会も開催しました。
また、今回は「産業・生業の再生」「観光振興」に取り組む33の企業・団体の方々にブースをご出展いただきました。試食などができるブースもあり、実際に作った商品を参加者に味わってもらうことなどを通して、現場でのフィードバックにつなげていく姿が会場の随所で見受けられました。
展示エリアでは、その他、「新しい東北」官民共同PR事業で行われた東北を代表するお土産を発掘するコンテスト「世界にも通用する究極のお土産-新しい東北の挑戦-」について、東北6県から募集のあった496の商品から第1次審査を通過した112商品のうち、40点の商品を展示しました。東北の魅力的な商品を多くの参加者の方に見ていただくことができました。なお、究極のお土産については、9月14日に東京で最終審査会が行われ、究極のお土産10品が選定されています。
交流会の最後に、参加者の皆さまとブースの出展者、学生ワークショップに参加された学生の皆さまとが、交流を図る懇親会を行いました。懇親会では、フラダンス甲子園優勝校であるいわき総合高等学校 家庭クラブ フラチーム アロヒミノアカによるフラダンスが披露されました。また、あわせて復興庁がクックパッドと共同して、東北の産品を用いたレシピを募集している「新しい東北」キッチンから3つの料理 と、福島県産のおいしいお米を提供し、福島の地元の味を堪能しました。
※「新しい東北」キッチンから提供した料理のレシピはこちら
最後に、スパリゾートハワイアンズ様のご厚意でフラガールによるポリネシアンダンスショーを実施していただき、ダンサーへのインタビューを行うなど、盛会のうちに終了しました。
団体名 (五十音順) | 発表タイトル |
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アサヒ電子株式会社 | 福島県の施策に関する新産業の立ち上げ |
アンデックス株式会社 | 「水産×IT」松島湾海水温の共有とデータ蓄積 |
株式会社GIRLS LIFE LABO | ふくしまの現状と女性の仕事づくり |
コドモエナジー株式会社 | 高輝度蓄光式避難誘導標識ルナウェアによる安全対策事業 |
一般社団法人コミュニティスペースうみねこ | 地域の当たり前をビジネスに! |
特定非営利活動法人3.11被災者を支援するいわき連絡協議会 | コミュニティ形成支援活動を通じて実感する「産業・生業の再生」の必要性 |
東北協同乳業株式会社 | 11/19-B1乳酸菌ヨーグルトで福島を元気に! |
一般社団法人日本葡萄酒革進協会 | 福島県浜通りにおけるワインづくりに向けた日本葡萄酒革進協会の取り組みについて |
ネットアンドプリント株式会社 | 帰還を断念し、新しい土地で事業を継続。先月新社屋にて再出発! |
ふるさと豊間復興協議会、特定非営利活動法人美しい街住まい倶楽部 | 地域プロデューサー大募集!新しい住まい手と担い手を受け入れる |
一般社団法人南三陸町観光協会 | 観光交流の役割 |
株式会社有紀 | 電気の要らない自動ドア『オートドアゼロ』の紹介 |
ご紹介
エクスカーション①(広野町・いわき市)のご案内※プログラム・時間は予告なく変更になる可能性があります。
13:00-13:15 | オープニング |
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13:15-14:35 | 基調講演 ~「産業・生業の再生」に向けた「新たな挑戦」~ |
「まちの賑わい」を取り戻すため、地域資源を生かした様々な特色のある取り組みが行われています。 ここでは、以下の2名の経営者から、成功事例のノウハウや、今後の課題について、お話しいただきます。
【登壇者】 |
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14:50-16:50 | 「新しい東北」ミニトーク |
「産業・生業の再生」、「観光振興」に向けて実際に取り組まれている皆さまに、取組内容や、取組にかける思いをお話しいただきます。
【発表テーマ(順不同)】 |
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17:00-17:45 | 懇親会 |
ポリネシアンショーや、 「新しい東北」官民共同PR事業「新しい東北」キッチンでご紹介している料理の提供を予定しています。 「新しい東北」キッチンの詳細はこちら |
14:00-15:00 | 専門家による商品アドバイス |
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百貨店OBの方や「究極のお土産」の審査員などをお招きし、具体的な商品について公開アドバイスを行います。
【専門家】
《世界にも通用する究極のお土産 審査員など》 |
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15:15-17:00 | インバウンドセミナー |
外国人観光客の誘致を見据えた、観光振興に関する特別セミナーを実施します。
【①免税店申請支援に関する説明会(株式会社オリコム)】
※詳細・お申し込みは、こちら をご覧ください。
【②クレジットカード決済の普及(コイニー株式会社)】 ※本セミナーについては、ご自由に参加いただけます。 |
ブース出展・パネル展示
「産業・生業の再生」、「観光振興」に向けて取り組まれている団体を中心に、活動内容をブース出展やパネル展示といった形式でご紹介いただきます。
相談コーナー
産業再生に向けた課題等について相談ができるブースを設置します。
「専門家による商品アドバイス」の専門家の方や、様々な支援を行っている会員企業の方に、相談コーナーとしてブースをご用意いただきます。
「究極のお土産」展示コーナー
「世界にも通用する究極のお土産-「新しい東北」の挑戦-」選定商品・ノミネート商品、計112品の中から一部の商品を展示します。
「世界にも通用する究極のお土産-新しい東北の挑戦-」の詳細はこちら
13:30-17:00 | 大学生・高校生向けワークショップ |
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観光で被災地を元気にするため、効果的な復興ツーリズムについて議論します。【事前申込制】 |
交流会開催にあわせ、交流会参加者を対象として、開催されるエクスカーションツアーをご紹介します。
皆様で一緒にこれからの復興について考えましょう!
※ 詳細の発表と参加者募集は後日、WEBサイトでお知らせします。また、天候その他の事由により中止になる場合があります。
※「新しい東北」官民連携推進協議会および事務局は、当エクスカーションにおいて紹介のみを行っており、実施における一切の責任を負いません。
エクスカーションツアー①(広野町・いわき市)
福島県双葉郡内の復興の状況や、「新しい東北」の取組を視察します!
[旅行企画・実施]有限会社ステージトラベル
<7日:交流会終了後、出発>
・国宝白水阿弥陀堂
・いわきおてんとSUN企業組合
※農村地帯の民家を事務所として、コットン栽培やソーラーでの糸紡ぎなどの実践を行っています。
・常磐湯本温泉(宿泊)
<8日>
・双葉郡内視察(楢葉町内、Jヴィレッジ、広野町防災緑地など)
・いわきパークフェス(いわき中央公園)
※詳細・お申し込みは、こちら をご覧ください。
エクスカーションツアー②(郡山市)
新しい東北先導モデル事業「郡山ブランド野菜協議会」の取組を視察します!
[旅行企画・実施]孫の手トラベル
※当企画は、2日間のツアーの2日目に合流するプランとなっています。
交流会後に郡山でご宿泊いただく必要がありますのでご注意ください。
※11/8のみの参加費は、4000円+交通費の実費となります。
<7日(交流会終了後)>
・各自で郡山市に移動(いわき駅から高速バス)し、郡山市内での宿泊をお願いいたします。
<8日>
※6:00 郡山駅前のホテル集合・出発 / 14:00 郡山駅解散
・朝採れ野菜収穫体験
・農家でいただく朝ごはん!
・その他、福島県郡山市で「郡山ブランド野菜」の流通見学や、
福ケッチャーノでのランチなどを予定しています!
※詳細・お申し込みは、11/7,8の2日間のツアーフライヤー をご覧ください。