被災地では、地域一丸となって復旧・復興に懸命に取り組んでいますが、復興の段階で様々な問題が生じており、復興は遅れていると言わざるを得ません。「『新しい東北』官民連携推進協議会」の設立が、これらの問題解決の糸口となり復興を加速させることを期待しております。さらに、復旧・復興を従前の社会への再建にとどめず、東北の地で日本が抱える人口減少、高齢化、産業空洞化などの課題を克服する先進事例を創造としていこうとする取り組みとして歓迎いたしたいと思います。

復興が進むとともに地域の産業・経済の再生・活性化がより強く求められ、国や自治体のみならず、企業、団体、大学など多様な主体の参画と連携が不可欠となってきております。この連携を構築し強化する本協議会の活動が、日本再興戦略の一翼を担い、各地の範となり、被災地のみならず全国の地域活性化への取り組みの促進に資することを望みます。

商工会議所では、全国514ヵ所のネットワークを活用し、遊休機械マッチング支援、物産展・商談会の開催、人材派遣、政府への要望活動など、現場の実態に適応した取り組みを実施しております。引き続き、本協議会への協力を含め、被災地の企業や産業の復興支援に努めてまいる所存ですが、各地の企業、団体、大学等にも本協議会活動へご参画を賜り、ともに「新しい東北」の創造に向け、効果的な取り組みが数多く行われることを心から祈念申しあげます。