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協議会の活動

活動紹介

令和5年1月30日(月)に「宮城県沿岸地域エクスカーションプログラム モニタリングツアー」を開催しました。

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 「新しい東北」官民連携推進協議会では、今年度も、宮城県を拠点とする協議会の副代表団体等による意見交換会を実施しています。意見交換会では2023年のG7、2025年の大阪・関西万博、各種MICE等により、国内外から東北に訪れる方が生じる機会をとらえ、宮城県の防災に関する学びの情報発信等につながるよう、宮城県沿岸をエリアとしたエクスカーションプログラム(会議後の視察プログラム)の造成に取り組んできました。
 特に今年度は仙台港周辺の震災関連施設を活用したプログラムの造成に取り組んでおり、令和5年1月30日(月)に、当該プログラムのモニタリングツアーを実施し、副代表団体、事務局等の他、県内外の観光関連団体、事業者、自治体など12名の方にご参加いただきました。
 ツアー終了後には、参加者との意見交換会を開催し、本プログラムの改善点や、エクスカーションプログラムを推進するための方法等について意見を交わしました。

■モニタリングツアーの概要

 モニタリングツアーの導入として「東北大学出前授業」を体験し、震災に関する映像や防災・減災スタンプラリー等を通じて、防災に関する意識向上を図りました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、防災に関する意識向上のきっかけとなるプログラムとして高い評価が得られました。一方で、エクスカーションプログラムの対象として想定している知識者層向けに、小学生を主として対象とした現プログラムを再構築する必要があるといった意見が得られました。

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 その後、被災したマリンピア松島水族館を引き継ぐ形で開業した「うみの杜水族館」の見学を行い、宮城県沿岸地域・東松島市に訪れる前のプログラムとして、宮城県沿岸地域の水産文化や震災被害、漁業や藻場回復に向けた取組を学んでいただきました。館内ガイドも活用しながら、水族館という切り口で復興を発信する取組について高評価が得られました。一方で、参加者からは、エクスカーションプログラム全体の流れという点では、ツアーの最後に位置づけ、震災から復興という姿を発信することが考えられるといった意見が得られました。

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 その後、マリンピア松島水族館の跡地に建てられた松嶋離宮において昼食をとり、午後の最初のプログラムでは、東松島市・石巻市を舞台に、東松島市出身の語り部ガイドに、写真や実体験を交えながら、震災の状況や復興についてお話いただきました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、被災地域の現状を実際に現地で感じ、また、熱い思いをもって語っていただくことで、震災の脅威をより強く感じることができる等の評価をいただきました。一方で、エクスカーションプログラムとして、海外からの訪日客を考えたときには、先方が求める情報とのマッチング、通訳による熱量の違い等について調整が必要といった意見をいただきました。

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 午後の2個目のプログラムとして、震災遺構 仙台市立荒浜小学校を訪れ、施設内を通訳案内士による英語での解説も交えながら視察しました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、震災遺構である校舎そのものとともに、英語字幕込みの映像や通訳案内士による多言語対応出の案内などについて、エクスカーションプログラムのコンテンツとして高評価をいただきました。一方で、ツアー最後のプログラムという位置づけに着目し、フルーツパークあらはまなどの近隣施設も活用し、プログラム全体を通して、最後に復興が感じられる流れとしてはどうかといった意見をいただきました。

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■招請者との意見交換

 ツアー終了後には、モニタリングツアー参加者で3チームに分かれ、プログラムの行程や立ち寄り箇所のブラッシュアップに関して意見交換を行うとともに、エクスカーションプログラムを実際に運営する際の課題等について幅広く議論を行いました。
 今回のプログラムでは、株式会社 たびむすびの稲葉様に御協力いただき、行程全体を通じたガイドを行っていただきました。このガイドにより、プログラムに一貫性が生まれていたという意見が多数寄せられました。また、行程全体については、被災状況・復興の状況を理解するためのプログラムとして一定の評価をいただいた一方で、インバウンドを意識した場合には、参加者が消費を行う部分、食等の地域文化を楽しむ部分も組入れ、ゆとりをもった行程を組む必要があるといった意見、また、視察順について、最後に復興の姿を感じられるプログラムを組み入れる方がよいとの意見が寄せられ、今後のエクスカーションプログラム造成に関する様々な知見が得られました。
 また、エクスカーションプログラムを実際に運営する際の課題等に関する意見交換では、防災という観点から見た、震災の情報の発信先(国内だと東南海地域など)へのアプローチを考える必要があるといった意見、地域の語り部やコンテンツの情報集約と整理が必要といった意見、被災3県にまたがった広域連携・情報発信も重要となるといった様々な意見が寄せられ、参加いただいた様々な団体間で、課題の共有が図られました。

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 この他、参加者のアンケートや意見交換で挙げられた意見については、ページ下部のリンクの資料にまとめています。
 今回のプログラムや参加者から頂いた意見も参考に、引き続き、宮城県における持続可能な地域文化の継承と磨き上げに取組んでいきます。

■ 資料掲載リンク
● 宮城県実践の場 アンケート・意見交換内容 概要

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