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協議会の活動

活動紹介

令和5年1月19日(木)・20日(金)に「みちのく潮風トレイル体験から三陸沿岸地域の復興の姿を知るエクスカーションプログラムモニタリングツアー」を開催しました。

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 「新しい東北」官民連携推進協議会では、今年度も、岩手県を拠点とする協議会の副代表団体等による意見交換会を実施しています。意見交換会では2023年のG7、2025年の大阪・関西万博、各種MICE等により、国内外から東北に訪れる方が生じる機会をとらえ、岩手県の観光振興や防災に関する学びの情報発信等につながるよう、岩手県三陸沿岸をエリアとしたエクスカーションプログラム(会議後の視察プログラム)の造成に取り組んできました。
 特に今年度はみちのく潮風トレイルを活用したプログラムの造成に取り組んでおり、令和5年1月19日(木)・20日(金)に、当該プログラムのモニタリングツアーを実施し、副代表団体、事務局等の他、県内外から観光関連団体、事業者、自治体など15名の方にご参加いただきました。
 ツアー終了後には参加者との意見交換会を開催し、本プログラムの改善点や、エクスカーションプログラムを推進するための方法等について意見を交わしました。

■モニタリングツアーの概要

 モニタリングツアーの導入となる1日目は宮古市浄土ヶ浜からプログラムを開始し、遊覧船「宮古うみねこ丸」クルージングにより、三陸沿岸部の魅力や復興の姿を体感しました。トレイルコース等による陸路のみで回るプログラムではなく、船上ガイドも備えた上での海路からの視察をプログラムに組み込むことで、訪問者に三陸沿岸部の魅力をより伝えることができる点が確認されました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、更に魅力的なコンテンツにするために、ガイドの説明内容やうみねこ丸の就航時間・コース等について、「エクスカーションプログラムならでは」のアレンジができればよいのではないか、といった意見が寄せられました。

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 下船後は、みちのく潮風トレイルを活用して、出崎埠頭から宮古港周辺を浄土ヶ浜ビジターセンターまで歩くことにより、宮古の復興の姿や三陸沿岸部の自然の魅力を体感しました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、エクスカーションプログラムの1コンテンツとしてトレイルを位置づけることについて、想定していなかった地域の魅力や海の文化、特に歩くことでしか気づかない気づきがもたらされるといった肯定的な意見が多数寄せられました。今後、実際のエクスカーションプログラムを造成する上での課題としては、国際会議の参加者のニーズ(興味、体力等)に合わせたコース設定や、地域の震災と復興の様子の説明等のアレンジといった点が挙げられました。

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 その後、1日目の最後の行程では、これまでのプログラムを通じて体感した三陸沿岸部の魅力を更に自分のものにしていただくとともに、翌日に震災遺構(たろう観光ホテル)を巡る前段階のプログラムとして、三陸沿岸部の震災の状況・復興の取組への理解を深めることを目的として、浄土ヶ浜ビジターセンター内の資料・映像の視聴等を行いました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、センター内のコンテンツにより三陸の魅力が伝わったという意見があった一方で、地域の震災と復興の様子について更に情報発信できるとよいといった意見や、浄土ヶ浜ビジターセンターとうみねこ丸乗船・みちのく潮風トレイルの体験順を入れ替えるべきではないか、といった意見が寄せられました。

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 モニタリングツアーの2日目は、田老の学ぶ防災ガイドを体験することで、田老地区の震災当時の状況や、復旧・復興の姿について学びました。参加者へのアンケートやツアー後の意見交換においては、ガイドにより、津波の威力などの東日本大震災自体の情報のみではなく、防災教育と結び付けたイベント、避難を意識した街づくりなどの理解が深まったなど、肯定的な評価が多数寄せられた一方で、プログラム全体の行程として、学ぶ防災で震災を学び、その後別のプログラムで前向きな復興の姿を知る・体験するという流れを取るのがよいのではないかといった意見が寄せられました。

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■モニタリングツアー参加者の意見交換

 ツアー終了後には、モニタリングツアー参加者で4チームに分かれ、プログラムの行程や立ち寄り箇所のブラッシュアップに関して意見交換を行うとともに、エクスカーションプログラムを実際に運営する際の課題等について幅広く議論を行いました。
 プログラムの行程については、エクスカーションプログラムの実施を通じて観光消費や事後誘客を果たしていくためには、現地でお金を使う機会や、現地文化のファンとなっていただけるような体験プログラムを盛り込むことが重要といった意見や国際会議の開催地から現地への移動中のプログラム(動画、ガイド)も含めて、一元的に管理されたプログラムとする必要があるといった意見が寄せられ、今後のエクスカーションプログラム造成に関する様々な知見が得られました。
 また、エクスカーションプログラムを実際に運営する際の課題等に関する意見交換では、旅行会社、ガイド、観光協会、行政等、地域の関係者間での適切な役割分担を図ることが重要、プログラム全体が一貫性を持つための全体を通してのガイドの育成が重要といった課題が提起されるとともに、円滑なプログラム造成に向けた具体的な工夫として、地域の事業者が仕事を受ける際に旅行会社側に提供を求めるヒアリングシートのひな型の準備といった意見も挙げられました。

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 この他、参加者のアンケートや意見交換で挙げられた意見については、ページ下部のリンクの資料にまとめています。
 今回のプログラムや参加者から頂いた意見も参考に、引き続き、三陸沿岸地域における関係人口創出に取組んでいきます。

■ 資料掲載リンク
● 岩手県実践の場 アンケート・意見交換内容 概要

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