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協議会の活動

活動紹介

令和3年1月23日(土)に、「いわて沿岸とつながる交流会 -これまでの10年を未来の力に-」を開催しました。

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「新しい東北」官民連携推進協議会は今年度も、岩手県を拠点とする協議会の副代表団体等による意見交換会を実施しています。意見交換会では「震災からの9年間を振り返り、復興・創生期間後を展望する取組」をテーマに議論を重ねてきました。
震災後に復興活動などを通じて県内外の方々とのつながりが多く生まれてきたため、10年を機に、改めてそのつながりを広げ・深めていきたい――

こうした思いから、岩手県沿岸部の方々とこれまでに復興活動などでつながりのあった方々が集まる交流会を企画し、令和3年1月23日(土)に陸前高田市にて「いわて沿岸とつながる交流会 -これまでの10年を未来の力に-」を開催しました。

第1部のインプットトークでは、岩手県沿岸部で活動されている3名の登壇者から、各企業・団体における復興の歩みと今後の展望についてお話しいただきました。

■(株)津田商店 常務取締役 小笠原 正勝 氏
震災により本社と工場が全壊する被害を受けたが、奇跡的に生き残った製造装置を活用し復旧作業に取り組んできた話をしていただきました。また、震災後に労働力不足という新たな課題に直面したため、これまで人手に頼っていた難しい仕事をロボット化することを目指し、岩手大学との共同研究に挑戦しているという話を伺いました。その取組は、内閣府が公表した「新技術の活用における新たな日常の構築に向けて」の新技術リストに掲載されるなど、高い評価を得ています。

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■(一社)三陸ひとつなぎ自然学校 代表理事 伊藤 聡 氏
「地域で若い世代が育っていくことを形にしていきたい」という想いや、これまでに実施してきた活動を紹介していただきました。震災復興は10年で終わりではなく、魅力的なまちを作るうえでは、10年、20年後、次世代を担う若者を育てることも同時に取り組んでいくことが重要である、というメッセージを伝えてくださいました。

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■(有)宝来館 代表取締役社長 岩﨑 昭子 氏
震災復興に取り組んできた経験をもとに、「地域づくりにおいては、災害が起こる前から自分たちがどのようなに地域していきたいかを考えることが大事だ」という教訓をお話しいただきました。また、3月11日をこれからも忘れずに、みんなで大事な・かけがえのない人を想う日として発信していきたい、という熱い思いを伝えてくださいました。

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第2部は、つながりのあった地域ごとに2チームに分かれ、座談会を実施しました。
座談会ではまず、震災直後からこれまでの復興活動の思い出や、広く伝えたい大切なエピソードをそれぞれに振り返っていただきました。そのうえで、これまでに得たつながりや教訓を活かして今後取り組んでいきたいこと・目指していきたいことなどのアイディアを出し合っていきました。
ここでは後半部分の、将来に向けたアイディア出しの際に挙がったお話を中心にご紹介します。


■釜石市・沿岸中北部チーム(地域の賑わいづくりなど)
岩手県内で地域づくりに関わる活動をしている方から、過去に始めた取組を継続し、次のステップに移ることができるかが10年目の課題だというお話をしていただきました。これに対して、各団体の既存の取組を組み合わせたコラボの話や、同じ分野に関して別の地域で活動する複数の団体がそれぞれの強み(情報・ネットワークなど)を活かした連携を目指すアイディアが寄せられました。

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■気仙地域チーム(防災・伝承など)
防災教育の発信に取り組む方から、震災を自分事として捉えてもらうことの難しさや風化が進んでいることについてお話をしていただきました。これに対して、学校現場の方からは「防災教育の授業でオンラインを活用し被災地の声を届ける」アイディアや、岩手で活動している方からは「発信をする上で、楽しい観点も盛り込む工夫と、地域の産品や観光PRを入口として関心をもらってもらう工夫が大切」といったアイディアが寄せられました。

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最後に、交流会に参加した方々の感想をご紹介します。
岩手県内在住の参加者からは「県内外の様々な復興に携わる方々の話を聞くことができた」「なかなかつながる機会がない団体を知ることができた」、県外在住の方からは「岩手県内の様々な団体の方とつながることができた」「現状の岩手の声が聞けて参考になった」といった感想をいただきました。

この交流会では岩手県内同士や岩手県内外の団体間で、新たなつながりが生まれ、さらに具体的な連携のアイディアも多く挙がりました。それぞれの団体がもつ、活動・情報・ネットワークなどの強みを活かした今後の活動展開に注目です。


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