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連携制度

連携支援制度

平成30年9月20日に「ソーシャルドレスin楢葉町」が開催されました。

平成30年9月20日(木)に、みんなの交流館ならはCANvas(福島県双葉郡楢葉町)にて、「ソーシャルドレスin楢葉町」を開催しました。

主催:
一般社団法人ならはみらい
開催日時:
平成30年9月20日(木)~21日(金)
開催場所:
みんなの交流館ならはCANvas(福島県双葉郡楢葉町)
参加団体:
一般社団法人RCF
開催概要:

RCFは、ならはみらいと連携し住民参加型のアートワークショップを開催しました。ハリケーンカトリーナで甚大な被害を受けたニューオーリンズでもアートを通じた住民との対話とアートワークショップの実績があるアーティストの堀崎剛志氏を講師として招聘しました。堀崎氏の指導とファシリテーションのもと、住民の方々と「ラテックス(乾燥するとゴムになる乳液材)」という特殊な素材を使ったアートワークショップを住民の交流拠点であるみんなの交流館ならはCANvasにて実施しました。


今回は初めての試みということもあり、ならはみらい関係者及び役場の方々など10名程度で実施しました。参加者それぞれの震災前後の大切なものや思い出のものを持って来ていただき、堀崎氏が「ラテックス」という素材と「絵具」を調合し、集まった方々と型取りをしながら対話をしました。持ってきていただいたものは、ロボットの置物、ガネーシャ、自らの手、貝殻、猫のオブジェ、スマホケース、震災時に助けられた充電器、うさぎのお面、母校楢葉中学校のバスケットボールなどです。初めて出会った方が多かったですが、「初めて触ったよくわからない素材」で遊んでいるうちに、気がついたらみんながお互いに名前を呼び合い、自然といろいろな話をしていました。楢葉町の住民同士が交流して楽しい時間を増やしていく、ならはCANvasの趣旨にあったイベントでした。


活動した成果:

RCFとしても、ならはみらいとしても今回の企画は初めての試みでしたが、予想以上に住民の方々は作品づくりにのめり込み、講師によるファシリテーションを通じて住民同士の対話が生まれ、お互いの気づきを促しました。
アートを用いた地域コミュティの形成は、決して高尚過ぎるものでもなく、住民同士の新しいコミュニケーションや出会いを生み出す可能性を感じました。RCFは、想いをもった講師とのネットワークを活かし、講師とならはみらいそれぞれの想いが「ワークショップによるマチの活性化と震災の記憶の記録」に向いた息のあった連携・コーディネートを行うことができました。
復興・創生との関係:

1日目はアートワークショップを通じて住民同士の対話が生まれ、そこから住民同士の新しいコミュニティも生まれました。同時に、アートワークショップを通じて住民から震災直後の様々な記憶や事実が語られ、住民同士で共有されました。また、講師との対話をきっかけに震災の記憶をどう未来に残していくべきかについて住民自身が深く考えるきっかけになりました。

2日目はアートワークショップのフィードバックと、震災からの7年間について参加者の思い入れのある場所で振り返りながら語ってもらい、アートが参加者の震災後の記憶に今後どう向き合えるかの提案とディスカッションを行いました。楢葉町役場勤務のA氏は、故郷の地区を案内しながら、震災当時と今起きている事象について話され、町の将来における産業、ツーリズムなどについて意見交換を行いました。保存できないと思っていた建物、ものを「ラテックス」を使って型取りをすることで保存できることを、アートワークショップで示すことも今後検討していくことになりました。

また歴史資料館勤務のB氏には、バックグラウンドを語っていただくとともに、震災により現在閉館中の歴史資料館を案内いただきました。B氏とは「震災後の形を保存する行為が歴史教育の中で果たす役割」、「震災の記憶・記録を、今を生きる町民自身がワークショップを通じて新たに造形物を創造し、それがアーカイブにもなっていくことの意義」について話し合いました。
今後の活動の方針・展望:

今回の活動を通じて、RCFとならはみらいでは、ラテックスという材料を使ったアートワークショップに「ワークショップを通じた住民の新しいコミュニティを形成する力」、「対話を通じて住民の想いを引き出す力」がある可能性があることを理解しました。また、今後も継続して、みんなの交流館ならはCANvas以外の楢葉町や、いわき等の他のエリアでもこの活動を進めていきたい、という方向で意見が一致しました。

次回は大人数でのアートワークショップで、参加者の交流がしやすいみんなの交流館ならはCANvasの屋外の広場にある壁画の型取りなどを検討していくことになりました。新しい街の拠点で住民たちの交流を促進しながら、住民自身が過去の震災の傷跡・記憶を振り返りアーカイブしながら、未来を創造し、同時に発信していくプロジェクトとして継続していきたいと思います。
【本件に関する問合せ先】
一般社団法人RCF 
担当:伊勢
Tel:03-6447-0041
Fax:03-6447-0048
Mail:ise@rcf.co.jp
URL:http://rcf311.com/